暑中見舞いや年賀状に限らず、
時候の挨拶などの手紙を出すことが
めっきり減ってしまいました。
親しい間柄にちょっとした要件を
伝えるときはメールで済ましちゃう
ことも多いですよね。
でも、出すこともいただくことも少なくなった
暑中見舞いだからこそ、
たまにもらった時の感動も格別です。
ただこちらから暑中見舞いを
手書きで出すとなると、
ふだんから書いていないせいか
言葉選びにめちゃくちゃ苦労するんですよね!
暑中見舞いや夏の挨拶文の出だしで登場する
”盛夏の候”って意味わかりますか?
読めますか?
使い方知ってますか?
私はいきなりつまずいちゃったよ~(T_T)
そこで今回は、
- 盛夏の意味は?
- 挨拶文に登場する「の候」の意味は?
- 盛夏の候の正しい時期と使い方
について覚えていきましょう!
正しい使い方がわかると、
とりあえずは暑中見舞いや夏の挨拶文を
書くときの第一歩が踏み出せますよ。
なにごともスタートが肝心です。
では参りましょう!
盛夏(せいか)の意味は?
盛夏とは国語辞典で調べると、
夏の暑い盛りの時期とか
夏の一番暑い時期とあります。
俳句などで使う季語にもなっています。
同様な言葉に
「盛暑」「夏盛ん」「真夏」
などがあって使い方も変わりません。
よく似た言葉に「初夏」「晩夏」がありますが、
初夏は6月、晩夏は8月に使う言葉なので
気をつけてくださいね。
日本語って、言葉一つ一つに
微妙なニュアンスがあって、
とても奥が深いですよね。
私はわからない言葉があると、
よく英和辞典でも調べるんですよ。
英語なら直感的にわかりやすいから
オススメです。
ちなみに盛夏を英語にしたら、
high summer
とか
《in》 the height of summer
となります。
要するに夏真っ盛りってことですよね。
では、挨拶文の冒頭に使用される
「~の候」とはどういった意味なのでしょうか?
挨拶文に登場する「~の候」の意味は?
候(こう)というのは、
もともと昔の暦での期間をあらわす言葉です。
5日間くらいがまとまって
一つの候となります。
候という字を使った熟語に
「時候」「気候」がありますが、
候をある期間のことだと考えると
しっくりきますよね。
ちなみに10日間くらいがまとまったものは
旬(しゅん)といいます。
現在でも1ヶ月を3つの部分に割ったものを、
上旬・中旬・下旬と呼ぶのは
この名残なんですよ!
あと、時代劇をみていると
手紙を読むシーンがあるのですが、
「~で候(そうろう)」と
動詞の後に続くものは
全く意味が違います。
候(そうろう)には
言葉使いを丁寧に表現する役割があって、
「~でございます」のような
意味合いになります。
時候の挨拶にはほかにも
- 早春
- 陽春
- 晩春
- 青葉
などいろいろあります。
これらの言葉に
「~の候」をプラスすれば、ホラッ!
その時々の挨拶文の冒頭が
完成したでしょ!
よって、
暑中見舞いなどに見られる冒頭
「拝啓、盛夏の候ますます~」は、
「夏の一番暑い盛りですが~」
という意味になるんですね。
盛夏の候(せいかのこう)の正しい時期と使い方
盛夏の候が使えるのは、
7月であればいつでも良いです。
でも、7月といえども
雨が多くジメジメしたり、
うだるような暑さだったり、
その年によって感じ方が違います。
なので、
その時の気候に合った言葉を
チョイスしてくださいね。
ご参考までに7月に使える
主な言葉は以下のとおりです。
- 星祭(せいさい)
- 大暑(たいしょ)
- 小暑(しょうしょ)
- 猛暑(もうしょ)
- 酷暑(こくしょ)
- 炎暑(えんしょ)
などです。
よく「盛夏の候」を「成夏の候」と
書いてある文面を見かけますが、
間違いですので注意してくださいね。
意味のところでも言いましたが、
夏の暑い盛りの時期と思えば、
正しく漢字を書くことができますよね。
参考までに、以下簡単な文例です。
書き始め:
拝啓 盛夏の候、ますますご健勝のほどお喜び申し上げます。
結び:
暑さ厳しき折り、くれぐれもご自愛下さい。
さいごに
言葉の意味って、奥が深くて難しいですね。
意味がわかって正しく使うことができれば、
手紙に自分の思いを載せることができます。
手紙には手紙の良さ、
メールにはメールの良さがあります。
どちらも人間関係を良好にするツールなので、
うまく使えるようになりたいですね。
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