Bluetooth機器を探していると出てくる「TX」と「RX」。送信機と受信機の違いだと分かっても、「結局、自分はどっちを選べばいいの?」と迷いますよね。
先に結論からお伝えすると、判断方法はとてもシンプルです。
テレビなどの音をBluetoothイヤホンへ「飛ばしたい」ならTX、スマホの音を車や古いコンポで「受け取りたい」ならRXです。
- テレビ → ワイヤレスイヤホン:TX(送信)
- PC・ゲーム機 → Bluetoothスピーカー:TX(送信)
- スマホ → 車のAUX:RX(受信)
- スマホ → 古いコンポ・有線スピーカー:RX(受信)
TX/RXは「どの機器にアダプターを取り付けるか」ではなく、Bluetoothの音声を送るのか、受け取るのかで判断すると迷いません。
この記事では、BluetoothのTXとRXの違いから、テレビ・車・コンポなど用途別の選び方、接続前に確認したいポイントまで分かりやすく紹介します。
BluetoothのTXとRXの違いは「送信」と「受信」
TXはBluetooth音声を「送る側」、RXはBluetooth音声を「受け取る側」です。
| 項目 | TX | RX |
|---|---|---|
| 正式名称 | Transmitter | Receiver |
| 日本語 | 送信機 | 受信機 |
| 役割 | Bluetooth音声を送る | Bluetooth音声を受け取る |
| 代表的な用途 | テレビ→ワイヤレスイヤホン | スマホ→車・コンポ |
| 接続する機器の例 | テレビ・PC・ゲーム機 | カーオーディオ・コンポ・有線スピーカー |
TXは音をBluetoothで送信する
TXとは「Transmitter(トランスミッター)」の略で、日本語では送信機です。
Bluetooth送信機能がない機器の音を、Bluetoothイヤホンやスピーカーへ飛ばすのがTXの役目です。
たとえばBluetooth非対応のテレビにTXを接続すると、テレビから出る音声をBluetooth信号としてワイヤレスイヤホンへ送れるようになります。
「この機器から出ている音をワイヤレスで飛ばしたい」と考えているなら、基本的にはTXです。
RXはBluetoothの音を受信する
RXとは「Receiver(レシーバー)」の略で、日本語では受信機です。
スマホなどから送られてきたBluetooth音声を受信し、有線のオーディオ機器へ渡すのがRXの役目です。
たとえばBluetooth非対応の古いカーステレオでも、AUX入力端子へRXを接続すれば、スマホからBluetoothで送った音楽を車のスピーカーで再生できます。
古いコンポや有線スピーカーをBluetooth対応にしたい場合もRXです。
TXとRXのどっち?用途別ならすぐ判断できる
「音の出発地点をワイヤレス化するならTX」「音の到着地点をワイヤレス化するならRX」と覚えると簡単です。
テレビの音をワイヤレスイヤホンで聴くならTX
Bluetooth非対応のテレビの音をワイヤレスイヤホンやBluetoothヘッドホンで聴きたい場合は、TX(送信)を選びます。
音の流れは次のようになります。
テレビ → TX → Bluetooth → ワイヤレスイヤホン
テレビから出ている音をBluetoothへ変換して「送る」必要があるため、RXではなくTXです。
テレビ側にBluetooth送信機能が最初から搭載されている場合は、外付けTXが不要なこともあります。購入する前にテレビの取扱説明書や設定画面を確認しておきましょう。
スマホの音楽を車で聴くならRX
スマホの音楽をBluetooth非対応のカーステレオで流したい場合は、RX(受信)を選びます。
スマホ → Bluetooth → RX → カーステレオ
スマホはBluetooth音声を送信できます。その信号を車側で「受け取る」必要があるためRXになります。
カーステレオにAUX入力があれば、RXを接続することで古い車でもスマホの音楽をワイヤレスで楽しめるようになります。
スマホの音楽を古いコンポやスピーカーで聴くならRX
Bluetooth非対応のミニコンポや有線スピーカーをワイヤレス化したい場合もRXです。
スマホが送信側、コンポやスピーカーが音の到着地点になるため、RXでBluetooth音声を受信します。
スマホ → Bluetooth → RX → コンポ・有線スピーカー
PCやゲーム機の音をBluetoothイヤホンで聴くならTX
Bluetooth音声の送信に対応していないPCやゲーム機から、ワイヤレスイヤホンやBluetoothスピーカーへ音を飛ばしたい場合はTXです。
PC・ゲーム機が音の出発地点なので「送信=TX」と判断できます。
TX・RXを間違えない一番簡単な判断方法
「Bluetoothにしたい機器から音が出発するのか、その機器で音を鳴らしたいのか」を考えるだけで判断できます。
- その機器から音を飛ばしたい → TX
- その機器でBluetoothの音を受け取りたい → RX
たとえば「テレビで使いたい」と考えるだけではTX/RXを判断できません。「テレビの音をイヤホンへ飛ばしたい」と目的まで考えれば、送信なのでTXだと分かります。
逆に「車で使いたい」だけでは判断できません。「スマホのBluetooth音声を車で受け取りたい」と考えれば、受信なのでRXです。
TX・RXを接続するときの基本的な流れ
TX/RXだけでなく、接続する機器の音声端子が対応しているかも必ず確認しましょう。
TXをテレビで使う場合
- テレビの音声出力端子を確認する
- 対応するTXをテレビへ接続する
- TXを送信モードにする
- ワイヤレスイヤホンをペアリングモードにする
- TXとイヤホンを接続する
テレビでは3.5mmステレオミニ端子だけでなく、光デジタル音声出力などが使われる場合もあります。
「TX対応」という表示だけで購入せず、テレビ側の音声出力端子と製品側の入力端子が合うか確認してください。
RXを車やコンポで使う場合
- 車やコンポのAUXなどの音声入力端子を確認する
- RXを音声入力端子へ接続する
- RXを受信モードにする
- スマホのBluetoothをオンにする
- スマホからRXを選んでペアリングする
RXはスマホから受け取った音声を、接続したオーディオ機器へ渡す役割をしています。
TX・RXを買う前に確認したいポイント
TX/RXの方向が合っていても、端子や対応機能が合っていなければ使えないため、購入前の確認が大切です。
接続端子が合っているか
まず確認したいのが、接続したい機器の端子です。
3.5mmステレオミニ(AUX)、RCA、光デジタルなど、機器によって利用できる音声端子は異なります。
テレビの場合は「イヤホン端子があるから大丈夫」と思い込まず、TX側がその接続方法に対応しているかまで確認しておくと安心です。
USB端子は給電専用の場合がある
BluetoothトランスミッターやレシーバーにはUSB端子を備えた製品もあります。
ただし、USB端子があるからといって、USB経由で必ず音声を入出力できるとは限りません。
USBは電源供給だけに使用し、音声は3.5mm端子などで接続する製品もあります。購入時は「USB」という文字だけで判断せず、音声の入力・出力方法を確認してください。
テレビや動画では音の遅延も確認する
テレビや映画、ゲームでTXを使う場合は、映像と音声のズレも気になるポイントです。
TXだけでなく、組み合わせるBluetoothイヤホン・ヘッドホン側の対応規格やコーデックも確認しておきましょう。
Bluetoothの音ズレやコーデックについては、関連記事で詳しく紹介しています。
合わせて読みたい:Bluetoothの音ズレを防ぐ!遅延のない快適な視聴環境を作るコーデックの選び方
迷うならTX・RX両対応モデルという選択肢もある
テレビでも車でも使いたいなら、TXとRXを切り替えられる送受信両用タイプが便利です。
両用タイプなら、1台で送信機と受信機の両方として利用できます。
スイッチでTXとRXを切り替えて使える
送受信両用モデルでは、本体のスイッチやボタンでTX/RXモードを切り替えるタイプが一般的です。
- テレビ → ワイヤレスイヤホン:TXモード
- スマホ → 車:RXモード
- スマホ → 古いコンポ:RXモード
今はテレビで使いたいけれど、将来的には車やコンポでも使う可能性があるという場合は、TX/RX両対応モデルなら用途を変更しやすくなります。
ただし「TX/RX両対応」であることと、「どんな機器にも接続できる」ことは別です。使用する端子、給電方法、対応コーデックなどは製品ごとに確認してください。
BluetoothのTXとRXの違いまとめ
TXは「送信」、RXは「受信」。迷ったら音がBluetoothでどちらへ流れるのかを考えれば判断できます。
| やりたいこと | 選ぶモード |
|---|---|
| テレビの音をワイヤレスイヤホンで聴く | TX |
| PCの音をBluetoothスピーカーへ飛ばす | TX |
| ゲーム機の音をワイヤレスイヤホンで聴く | TX |
| スマホの音楽を車で聴く | RX |
| スマホの音楽を古いコンポで聴く | RX |
| テレビでも車でも使いたい | TX/RX両対応 |
覚え方は難しくありません。
- TX(Transmitter)=送る
- RX(Receiver)=受け取る
テレビからイヤホンへ音を「送る」ならTX。スマホから送られた音を車やコンポで「受け取る」ならRXです。
TX/RXが決まったら、次は接続したい機器の端子を確認してください。3.5mmステレオミニ、RCA、光デジタルなど、手持ちの機器と対応する製品を選べば購入後の失敗を防ぎやすくなります。
また、テレビや動画視聴で使う場合は音ズレも重要です。Bluetoothのバージョンの違いも気になる方は、Bluetooth5.0と5.3の違い!古いスマホで最新イヤホンは使える?もあわせて確認してみてください。

