学生時代、国語の授業や世界史のテストで「じょじょうし」と「じょじし」という言葉が出てきて、頭が混乱した経験はありませんか。
漢字もなんとなく似ているうえに、辞書や教科書の説明は難しくて、どっちがどっちだったか試験中に焦ってしまう人も少なくありません。
実は、誰もが知っている人気のアニメ作品や、普段スマートフォンで聴いているお気に入りの音楽に当てはめて考えると、驚くほどスッキリと理解できるようになります。
抒情詩と叙事詩の違いをどこよりも直感的に理解しよう
抒情は「心の動き」、叙事は「起こった事実」
まずは難しく考えず、言葉の文字をじっと眺めてみましょう。
抒情(じょじょう)の「情」は、感情の「情」と同じ文字が使われています。
つまり、書き手の心の内側にある喜び、悲しみ、怒り、恋心といった「主観的な気持ち」を表現したものが抒情詩です。
一方で、叙事(じょじ)の「事」は、出来事や事実に通じています。
こちらは自分の気持ちではなく、歴史上の大事件や英雄の伝説など、実際に起こった「客観的な事実やストーリー」を淡々と、あるいは壮大に語るものです。
一目で頭を整理できる比較表
頭の中のもやもやを解消するために、2つの決定的な違いを表に整理しました。
| 特徴 | 抒情詩(じょじょうし) | 叙事詩(じょじし) |
|---|---|---|
| 主役となるもの | 作者の心、揺れ動く感情 | 歴史、神話、英雄の戦い |
| 視点の位置 | 内側(主観的) | 外側(客観的) |
| 時間の流れ | 一瞬、または現在進行形の気持ち | 過去から未来への壮大な時の流れ |
自分の心の中を歌うのが「抒情詩」、目の前で起こっている壮大な映画のようなストーリーを記録するのが「叙事詩」だとイメージすると分かりやすいです。
人気アニメや身近な歌詞に例えるとイメージしやすい!
感情を叫ぶ!抒情詩的なアプローチ
私たちが日常で触れているJ-POPの歌詞は、ほとんどが抒情詩の要素を持っています。
「あなたに会えなくて寂しい」「あの日流した涙を忘れない」といった、個人の心のうずきを表現した歌は、まさに抒情詩そのものです。
アニメで例えるなら、キャラクターがピンチに陥ったときに心の中で葛藤するシーンや、幼馴染への密かな恋心に胸を焦がすモノローグがこれに当たります。
カメラのレンズが、キャラクターの心臓のすぐ近くまでグッとズームインしているような感覚をイメージしてください。
歴史を語る!叙事詩的なアプローチ
一方で、壮大な戦国絵巻や、一族の興亡を描いたファンタジー作品は叙事詩の性質を強く持っています。
例えば、大人気アニメ『キングダム』のように、国同士の激しい戦争や、天下の大将軍を目指す若者の成り上がりロードを描いたお話がぴったり当てはまります。
あるいは『進撃の巨人』のように、人類と巨人の戦いの歴史、世界のシステムそのものの謎に迫るような、スケールの大きな群像劇も叙事詩的です。
こちらはカメラのレンズが空高くにあり、戦場全体や歴史の動きをワイドに映し出している状態だと言えます。
テストや試験で絶対に迷わないための覚え方のコツ
漢字のパーツから意味を引っ張り出す
テスト用紙を前にして「あれ、どっちがどっちだっけ」と頭が真っ白になってしまったとき、一瞬で正解を導き出す裏ワザがあります。
「情(じょう)」という漢字が含まれている「抒情詩」に全神経を集中させましょう。
情は「愛情」や「友情」、「感情」の情です。
自分の心の中にある熱いパッションを吐き出すものだから「抒情詩」なのだと結びつけてください。
残った「叙事詩」の「事」は、「事故」や「事件」、「出来事」の事です。
実際に起こった大きな出来事をドキュメンタリーのように記録するから「叙事詩」になります。
・抒情詩 = 情(感情)を歌う
・叙事詩 = 事(出来事)を記録する
この2つの引き出しさえ用意しておけば、試験中に焦る必要はもうありません。
あなたの好きな作品をもっと深く味わうために
抒情詩と叙事詩の違いは、心の揺らぎを歌うか、あるいは歴史のうねりを描くか、という視点の置き方にあります。
今日から小説を読んだり、お気に入りのアニメを観たりするときに「これはどちらの要素が強いだろう」と少しだけ意識してみてください。
作品の背景にあるテーマや、登場人物のセリフの重みが、これまで以上に深く胸に染み込んでくるはずです。
言葉の基本が整理できたら、次は世界史の教科書に必ず登場する「世界最古の叙事詩」と呼ばれる伝説の物語に触れてみませんか。
はるか昔の人々がどのような出来事を後世に語り継ごうとしたのか、そのダイナミックなストーリーについては別の記事で分かりやすくお話ししています。

