英語を話そうとした瞬間、「それ」って one だろうか、それとも that だろうか、と頭がフリーズしてしまったことはありませんか。
どちらも日本語に訳すと「それ」や「あれ」になってしまうため、いざ使おうとすると頭の中で迷子になってしまいますよね。
私も昔は、文法書の説明を読めば読むほどドツボにはまり、英語を口にするのが怖くなった時期がありました。
でも、実はこの2つの違い、ネイティブの頭の中にある「イメージ」さえつかめば、直感的に一瞬で使い分けられるようになるのです。
英語のoneとthatの違いは「目の前にある特定のモノ」か「同じ種類の別のモノ」か
thatが指すのは「まさにそれ!」という唯一無二の存在
thatは、話し手と聞き手の両方が「あ、あのことね」と特定できる「まさにそのモノ自体」を指します。
指をさして「それだよ、それ!」と言えるくらい、ピタッと焦点が合っているイメージです。
例えば、「昨日買った本はどこ?」と聞かれて「それなら机の上にあるよ」と答えるとき、指しているのは昨日買った「その本そのもの」なのでthatを使います。
oneが指すのは「同じ仲間なら何でもいいから1つ」
一方でoneは、特定の具体的なモノではなく、「同じカテゴリー(種類)に属するものなら、どれでもいいから1つ」というときに登場します。
「赤いペン持ってる?」「うん、1本持ってるよ」という会話のとき、持っているのは「相手が持っているそのペンそのもの」ではなく、「赤いペンの仲間ならどれでもいいから1つ」ですよね。
この「同じ種類の中のどれか」というふわっとしたイメージがoneの正体です。
| 言葉 | ネイティブの感覚 | 具体的なイメージ |
|---|---|---|
| that | まさにそのモノ自体 | 指差しで特定できる「それ」 |
| one | 同じ種類のどれでも1つ | 「〜なやつ」と言い換えられるもの |
ネイティブの頭の中をのぞき見!シーン別で使い分ける直感ルール
お店での買い物で「あの赤いカバン」が欲しいとき
お店でディスプレイされているバッグを見つめながら、「あの赤いカバンを見せてください」と店員さんにお願いする場面を想像してみましょう。
この場合は、他でもない「その棚に飾ってある、まさにそのカバン」を指しているのでthatを使います。
「Show me that red bag, please.」と言えば、店員さんは迷わずあなたが指したそのカバンを手に取ってくれます。
日常会話で「スマホが壊れたから新しいのが欲しい」とき
次に、「長年使っていたスマホが壊れちゃったから、新しいスマホを買わなきゃ」と友達に話す場面です。
ここであなたが欲しいのは、誰かが今持っている特定のスマホではなく、お店に売っている「新しいスマホという種類の中の、どれか1台」ですよね。
そんなときはoneの出番です。「My smartphone is broken, so I need to buy a new one.」と言います。
ここでthatを使ってしまうと、聞き手は「え?どの特定のスマホを買うの?」と頭にハテナが浮かんでしまいます。
もう迷わない!oneとthatを見極めるための簡単判断チェック
指差しで「これ!」と特定できるならthatを選ぶ
頭の中で「どれでもいいわけじゃなくて、それそのものなんだ!」と強く意識しているときは、迷わずthatの引き出しを開けてください。
すでに会話に出てきている特定の話題や、目に見える具体的な物体をロックオンしている状態です。
頭の中にぼんやり浮かぶ「どれでもいい1つ」ならone
「赤いの」「新しいの」「大きいの」というように、日本語で「〜なやつ」と言い換えられるときはoneがぴったりとはまります。
具体的な特定の個体ではなく、ぼんやりとしたグループの中から1つを引っ張ってくる感覚です。
- 指差しで「それそのもの」を狙い撃ちできる = that
- 同じグループの「どれでもいいから1つのやつ」 = one
英語がもっと楽しくなる「それ」の感覚を味方につけよう
oneとthatの違いは、頭の中のカメラが「特定の1点にズームインしているか」、それとも「同じ種類のグループを広く映しているか」という視野の広さの違いだけです。
まずは、普段見ている英語のドラマや、簡単な英文を読んでいるときに、出てきたoneやthatが「どっちの感覚かな?」とほんの少しだけ意識を向けてみてください。
自分で英文を作るときも、「指差しできるかな?」と一度頭の中でセルフチェックしてみるのがおすすめです。
この直感的な感覚に慣れてくると、英語を話すときの迷いが驚くほど減っていきます。
最初は間違えても全然大丈夫ですので、頭の中に浮かんだイメージを大切にしながら、少しずつ言葉にのせてみてくださいね。
実は、このoneとthatの使い分けが分かってくると、今度は「じゃあ、itとはどう違うの?」という新しい疑問が湧いてくるかもしれません。
同じ「それ」でも、itにはまた少し違ったユニークな役割があります。
itとone、そしてthatの3つの関係性については、こちらの記事でさらに分かりやすく紐解いていますので、ぜひ合わせて読んでみてくださいね。

