おうちのネット環境を少しでも速くしたくて、いざ新しいLANケーブルを買おうと家電量販店やネット通販を覗いてみると、耳慣れないアルファベットが並んでいて戸惑うことがありますよね。
特に、1000BASE-Tと1000BASE-TXという、そっくりな2つの規格名を見比べて、「一体どっちを選べばいいの?」とフリーズしてしまう気持ち、すごくよく分かります。
数字が同じだから余計にややこしいですが、実は一般家庭で使うなら、選ぶべき正解は最初から決まっています。
1000BASE-Tと1000BASE-TXの違いとは?知っておきたい基本のキ
一文字違いでも大違い?通信の仕組みに潜む差
まずは、このそっくりな2つの規格が何を表しているのか、専門用語をできるだけ使わずに噛み砕いてお話しします。
どちらも最大通信速度は「1Gbps」という高速なギガビットイーサネットに対応している点では同じです。
しかし、その速度を出すための「データの通り道の数」と「使われているケーブルの質」に大きな違いがあります。
4ペアすべてを使う「T」と、半分ずつ分担する「TX」
LANケーブルの中には、細い銅線が8本、2本ずつペアになって合計4ペア入っています。
1000BASE-Tは、この4つのペアすべてをフル活用して、同時にデータを送受信する仕組みを採用しています。
一方で、1000BASE-TXは、4ペアのうち2ペアを送信専用、残りの2ペアを受信専用と、役割を半分ずつにカチッと分けて通信を行います。
一見すると役割を分けたTXの方がスマートに思えるかもしれませんが、実はここに一般家庭で選ぶ際の大切なポイントが隠されています。
一般家庭でのネット回線にはどちらがおすすめ?
普段使いなら1000BASE-T一択で問題ない理由
結論を言ってしまうと、私たちの自宅で使うLANケーブルを探しているなら、1000BASE-Tに対応したものを選べば間違いありません。
なぜなら、現在市販されている家庭用のルーターやパソコン、ゲーム機のほとんどが、1000BASE-Tの規格に合わせて作られているからです。
せっかく1000BASE-TXに対応した少し高価なケーブルを買ってきても、接続する機器側が対応していなければ、その実力を発揮することはできません。
それどころか、機器側の相性によっては、かえって速度が遅くなってしまうトラブルが起こることもあります。
1000BASE-TXはどんな場所で使われている?
では、なぜ1000BASE-TXという規格が存在するのでしょうか。
これは主に、オフィスのサーバーや大規模なデータセンターなど、毎日大量のデータが激しく行き交う専門的な現場を想定して開発されたものです。
ノイズの影響を極限まで減らしたいビジネス向けの環境で重宝される技術なので、私たちが自宅で動画を楽しんだり、オンラインゲームを遊んだりする分には、過剰なスペックだと言えます。
迷わずに買える!LANケーブル選びに役立つ対応表
カテゴリー表記で見分ける簡単な方法
お店でLANケーブルのパッケージを見ても、「1000BASE-T」という表記自体が小さくて見つけにくいことがあります。
そんな時は、もっと分かりやすい「カテゴリー(Cat)」という基準を目印にするのがおすすめです。
それぞれの規格に対応するカテゴリーを分かりやすい表にまとめました。
| カテゴリー名 | 対応規格 | 家庭での実用性 |
|---|---|---|
| Cat5e(カテゴリ5e) | 1000BASE-T | コスパ抜群。一般的なネット環境に最適 |
| Cat6(カテゴリ6) | 1000BASE-T | ノイズに強く、動画視聴やゲームも快適 |
| Cat6A(カテゴリ6A) | 10G-BASE-Tなど | 将来的な光回線の高速化にも備えられる |
| Cat6e / Cat7以上 | 1000BASE-TXなど | 家庭用としてはオーバースペックな場合が多い |
普段のネットサーフィンや動画視聴がメインなら「Cat5e」か「Cat6」を選びましょう。
「1000BASE-TX」に無理に対応させようとして、高額なプロ向けのケーブルを買う必要はまったくありません。
快適なインターネット環境を自宅に整えるために
今日からできるLANケーブルの選び方と見直し
難しいアルファベットの並びに惑わされることなく、自分の用途にぴったり合う1本を見つける基準が分かりました。
多くの一般家庭では、手頃な価格で手に入る「Cat6」のLANケーブルを選んでおくのが、速度的にもお財布的にも一番バランスが良い選択肢になります。
今使っているケーブルが古くなっているなら、これを機に新調するだけで、驚くほどネットの読み込みがスムーズになることも珍しくありません。
もし、おうちのネット環境を丸ごとパワーアップさせたいと考えているなら、ケーブルの交換と一緒に検討したいのがルーターの配置や選び方です。
実は、どれだけ優秀なケーブルを繋いでも、ルーターの性能や置き場所が原因で電波が弱くなっているケースが多々あります。
Wi-Fiの電波を家中にくまなく届かせるための最適なルーターの設置場所については、こちらの記事で分かりやすく解説しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。

